今回は「航空特殊無線技士」を独学で取得した勉強方法や、当日の試験のスケジュールなどこれから受験される方々に向けて経験談をお話しさせていただきます。参考にしていただければ幸いです。
航空特殊無線技士とは
航空特殊無線技士とは、25010kHz以上の周波数の電波を使用する50W以下の航空機(航空運送事業者を除く)及び航空局(航空交通管制用を除く)に施設されている無線設備の国内通信のための通信操作、電波の質に影響を及ぼさない技術操作をするための資格です。
合格率は、70~80%程度の高い合格率となっております。過去の出題範囲の復習やフォネティックコードの送受信をきちんと練習すれは取得可能な国家資格です。
年齢層も、10代~50代と幅広い方が受けており航空系の学生さんもいましたが、社会人の受験者が多かったと思います。
また、年に4回の受験タイミングがあるため社会人でも繫忙期のタイミングをずらして受験も可能です。
間違えやすい「航空無線技士」との違い
「航空特殊無線技士」と「航空無線技士」の違いについてですが、大きな違いがあります。また、どちらが上位かの説明を説明します。
- どちらが上位か
航空無線技士>航空特殊無線技士 - 内容の違い
航空無線技士・・・航空輸送事業に従事する
航空特殊無線技士・・・自家用でのセスナやヘリコプター飛行 - 試験内容
航空特殊無線技士・・・無線工学、法規、電気通信術(フォネティックコード送受信)
航空特殊技士・・・無線工学、法規、電気通信術(フォネティックコード送受信)、【英語(英検2級程度)】
上記の様に、航空無線技士が上位となります。試験内容についても【英語】が加わっており難易度が高く合格率も40%程度となっております。しかし、プライベートでのフライトが目的の場合は航空特殊無線技士でも十分です。
試験範囲について
1.学科(60分)4択
【各40点以上/60満点】
法規(12問)・・・電波法や無線の取り扱いに伴う関連法律についての問題です。こちらは比較的に覚えやすいです。
無線工学(12問)・・・中高の勉強の復習のような内容から、レーダーや無線装置についての専門的な問題になります。個人的には覚えることの量や難易度も法規よりあった感じがします。
2.実技
【各80点以上/100満点】
受信(約2分)・・・フォネティックコード(100文字)を解答用紙に記入します。
送信(約2分)・・・1対1で試験官より指示されたフォネティックコード(100文字)を口頭で発信します。
筆者の勉強ルーティン
社会人をしている筆者がどのような勉強をしたかと言いますと、毎日20~30分を1ヶ月程度行っていました。具体的には、始業前の時間と休日の朝の時間を使いいつも同じ時間に勉強をおこなうことで習慣化していました。
参考書は、評判がいい「やさしく学ぶ 航空特殊無線技士」を使用し、最初に全体を流し読みしました。その後は、ネット上で過去問が公開されておりますので過去6年分を解いて間違いを確認し、問題のパターンを学習していました。
また、フォネティックコード(受信・送信)については最初に参考書でA~Zまでのコードを暗記してからYouTubeにあるこの動画を使い練習していました。なので、参考書以外はネット上でまかないました。
平日・・・始業前8:00~8:20(過去問・参考書確認)
休日・・・朝の8:00~8:30(過去問・フォネティックコード送発信)
コツとしては、過去問で間違えたり分からなかった箇所については参考書で理由を確実に確認しておくことが大切です。間違えを回答するような問題でどのように間違っているか答えられるまでが理想です。
フォネティックコードについては、最初にコードを全て暗記してからあとはひたすら繰り返すのみです。その中でもう一つの手法として受信については、1.25倍速で練習していました。
受験当日の流れ
受験当日のスケジュールについてですが、あくまで東京会場の場合のためご参考までにお願いします。
12:45~13:00・・・事前説明、用紙配布
13:00~13:05・・・フォネティックコード受信(1発勝負)
13:15~14:15・・・学科試験(30分で退出可)
以降・・・整理券を発券されて順番にフォネティックコード発信試験(1発勝負)
フォネティックコードの受信が一番最初、送信が一番最後になります。個人的には送信が一番緊張しましたが、反復練習と間違った時の練習(大事!!)のおかげで落ち着いて受験できました。
トータルの時間は1時半程度だったと思います。
試験結果は、申し込みの際に登録したメールアドレスへ約2週間後に送信されます。その後に指定の手順に従って写真や収入印紙そして住民票などの提出物を各地域の通信局へ送付していただければ免許証を入手できます。
国家資格という特性のため、免許証の入手には手間と時間がかかるのでご注意ください。
まとめ
今回紹介させていただきました、「航空特殊無線技士」についてですが合格率が高い事もあり基本的な過去問とフォネティックコードの送受信の練習を1~2カ月行えば合格できると思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。