ギブアンドテイクという言葉があるように社会生活では貰ったらお返しをするという文化が根付いています。心理学においても返報性という概念があるように人間関係はお互いが協力し合って生きてきました。
 そんなギブアンドテイクについて人によってギブ(与える)が多かったりテイク(受け取る)が多かったりとバランスが人によって違います。このバランスによって将来の成功や幸福度に大きな差が生じる事があるのです。

 今回そんなギブアンドテイクについて下記に記載しております、「GIVE&TAKE」の本を参考にしたお話をさせていただきます。


3つのタイプのギブアンドテイク

 ギブアンドテイクと言っても実は3種類のタイプがあります。この3パターンの中で幸福になるタイプと不幸になるタイプがいるため皆さんも自分がどのタイプかを理解しましょう。

①ギバー・・・与える事が多い人、人に貢献する事が好き
②マッチャー・・・相手とのギブアンドテイクをトントンにする人、最も多い
③テイカー・・・人から奪ってばかりな人、与えられても当たり前と思っている

 大半の方は、②マッチャーに属しております。しかし、私生活や職場では①③の特徴の人がいる場合もございます。この3つの内で最も不幸なるタイプそして、幸福になるタイプは何でしょか?

それは、両方①のギバーです。

 ちなみに他はというと②マッチャーはそこそこの幸福度で③テイカ―は最初は本人は幸福ですが徐々に周りが離れていき最終的に不幸になります。しかし、最も不幸で幸福なのが①ギバーとはどういう事でしょうか?

①ギバーが最も不幸で幸福な理由

 それでは①ギバーがなぜ最も不幸で幸福かと言いますとギバーの中でもさらに2種類のギバーがいるのです。相手に対するギブの仕方で幸福度の別れ道になるのです。

不幸なギバー

 不幸になるギバーを一言で言い表しますと「自己犠牲」です。
 例えばですが、お金に余裕が無いのに他者に金銭的支援を行う・日常的に自分の仕事をそっちのけにして部下の業務を手伝い日夜残業をしている・ボランティア活動に熱心になりすぎて休日に家族と過ごす時間を犠牲にしている。
 このように自分の大切な物を犠牲にして他者を助ける場合3つのデメリットがあります。

①持続できない(限界が来る)
②テイカーの食い物にされる
③自分を削っているため幸福度が下がる

 言われてみれば分かりそうですか、これは真面目で優しい人が陥ってしまいやすくなってしまいます。周りの人間が良心的な人であれば負担を減らしたりすることが出来ますが、基本的には限界が来てしまいます。

幸福なギバー

 それでば逆に幸福なギバーを一言で言い表しますと「できる事で貢献する・協力関係」です。大切なのは自分を犠牲しないという事です。やみくもに助けるのではなく自分の得意なことや少しのコストで出来る人助けを行う事で幸福なギバーになれるのです。

 例えばですが、Aさんが重い荷物を運んでおり苦戦していたとします。そこに通りかかったBさん(マッチョ)が荷物を運ぶのを手伝ったとすると、Bさんにとってコストが低いがAさんにとっては助かる事なので良い人助けです。
 逆にCさん(ヒョロヒョロ)が手伝おうとした場合は、気持ちはうれしいかもしれないですが実際は役に立てずに終わってしまったり怪我をしてしまう可能性もありCさんにとってコストが高いです。これが不幸になる人助けをです。

 自分にとってコストが低い事で助ける事が幸福になるための方法なのです。

絶対に関わりたくないテイカーの特徴

 皆さんからリソースを奪い自分はやってもらって当たり前と思っているテイカーとは関わりたくないと思います。知り合ったばかりなどで関係が浅い場合は見抜く事が難しいと思います。なのでテイカーの特徴を紹介させていただきます。

①感謝の言葉を言わない
②1人称(私・自分の名前)が多い
③利益になる人と利益にならない人との態度が違う
④自慢が多い
⑤他人に責任を擦り付ける

 全部の特徴はナルシストな性格に当てはまります。「自分は特別だ」「自分は優れている」と思い込んでいるため他人に親切にされても当たり前と思い逆に粗末に扱われると逆上しますのでこれらの特徴が顕著な人とは深く関わらないようにしましょう。

幸福なギバーになるための方法

 最後に幸福なギバーになるための方法をお話させていただきます。それはこれから紹介する2つのルールを守る事です。シンプルですが効果がありますので日常生活で意識してみましょう。

ルール①:目の前に助けられる人がいる(助ける人を探さない)
ルール②:自分なら5分で助けられる

 以上です。ルール②についてですが5分というのは時間が限られているため先程紹介しましたように自身にとって得意・コストが低い事でしか助けられないので助ける助けないの判断がしやすくなります。
 この5分というのは目安なので綿密に測る必要はございません。

まとめ

 今回はギブアンドテイクについて書かせていただきました。心理学では返報性などがあるように、人はしてもらったらお返しをするという事が本能的にあったためお互いに協力し社会を築いたと思うと人間関係の根幹になる大切なものと認識させられました。
 幸福なギバーになれるように筆者・皆さんも一緒に頑張りましょう!